学校法人海星女子学院は理事会を開き、神戸市灘区に本部を置く神戸海星女子学院大学が2024年度以降の学生募集を停止することを決めた。在学生がすべて卒業する2027年3月に閉校する。18歳人口の減少や女子学生の共学志向などから、定員確保が難しくなったためとしている。
神戸海星女子学院大学によると、同大学はローマ・カトリック系の女子大学で、経営母体がイタリアに本部を置く女子修道会「マリアの宣教者フランシスコ修道会」。1955年に開校した海星女子学院短期大学を母体に1965年に開設された。当初は文学部の英文学化と仏文学科を設けていたが、2014年から現代人間学部の英語観光学科、心理こども学科の1学部2学科体制に移行した。定員は380人。
開学以来、グローバルな視野を持ち、社会に奉仕できる女性を育成してきたが、18歳人口の減少や女子学生の女子大離れなどが響いて定員の確保に苦労し、2022年5月現在で充足率が82%の313人にとどまっていた。海星女子学院は幼稚園や小中高校も運営しているが、大学募集停止の影響を受けないとしている。
女子大学は18歳人口の減少や女子学生の共学志向で入学生が集まらず、全国で閉校や男女共学への移行が相次いでいる。神戸市北区の神戸親和女子大学は今春、男女共学の神戸親和大学に生まれ変わったほか、東京都多摩市の恵泉女学園大学は2024年度以降の学生募集停止を発表している。