神奈川県秦野市に本部を置く上智大学短期大学部が2025年度で学生募集を停止することになった。運営する上智学院が理事会を開き、決めたもので、18歳人口の減少や女子学生の共学志向、4年制大学志向が影響したとしている。

 上智大学短期大学部によると、同校は1973年に開学した女子学生だけの単科短大で、英語科を置く。開学当初は上智短期大学の名称だったが、2012年に現名称に改めた。一貫してキリスト教ヒューマニズムに基づく人間形成と豊かな教養を持つ女性の育成に力を入れ、1万2千人を超える卒業生を輩出してきた。

 1999年度には578人の学生が在籍したが、18歳人口の減少や女子学生の短大離れが進むとともに、入学生が減少した。特にコロナ禍以降の入学生減少が深刻で、2023年度は入学定員250人に対し入学は115人。今後も定員確保が難しいと判断した。

 在学生の保護者や保証人らには詳しい経緯を説明した文書を送付するとともに、5月3日にオンラインで説明会を開き、事情を報告する。

 上智学院の佐久間勤理事長、上智大学短期大学部の山本浩学長はホームページで「今後の本学のあり方についてさまざまな議論を重ね、努力してきたが、今回の結論に至らざるを得なかった」と説明している。

参考:【上智大学短期大学部】上智大学短期大学部 学生募集停止について

大学ジャーナルオンライン編集部

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