近畿大学が2022年度にオンデマンド授業を視聴した学生のログデータを分析したところ、多くが視聴速度を低速、高速と切り替えながら受講していたことが分かった。視聴速度と成績に有意な相関関係は見られなかった。
近畿大学によると、2022年度に延べ約1万6,000人の学生が履修した法学部、経済学部、工学部、医学部など全学部のオンデマンド授業のログデータを分析し、学生の受講動向を調べた。
その結果、授業を視聴した時間帯は23時台がピークで、低速と高速を切り替えながら履修する傾向が見られた。使用機器はパソコンが67%、残りがスマートフォン。視聴速度は84%が1.5倍速、16%がそれ以外の0.5~1.25倍速を利用していた。難しいテーマの授業では低速での視聴が多かった。
オンデマンド授業は動画コンテンツで授業を配信し、いつでもどこでも受講できる。近畿大学はポストコロナ時代を見据え、音響や動画処理設備を備えたスタジオを大阪府東大阪市の東大阪キャンパスに開設、2014年度から先行してオンデマンド授業をスタートさせている通信教育部の知見を生かしながら、授業を配信している。
2022年度は全国の全キャンパスの学生を対象に共通教養科目24、学部基礎科目3の27科目を開設した。2023年度は起業に関する科目を追加して合計28科目の授業をオンデマンド配信している。
参考:【近畿大学】16,227人のオンデマンド授業視聴データを徹底分析 視聴速度を適宜切り替えて受講するのが大学生のトレンド