科学技術振興機構と新エネルギー・産業技術総合開発機構は、大学発ベンチャー企業表彰2018の受賞者に東北大学発で、配線用の銅ペースト材料を手がけるマテリアル・コンセプトなど7社を選んだ。表彰式は30日、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開かれる。

 科学技術振興機構によると、文部科学大臣賞に選ばれたマテリアル・コンセプトは2013年の創業で、各種電子機器に用いられる微細な配線を形成できる材料の開発を進め、多様な用途で優れた性能を発揮する「MC銅ペースト」を開発した。

 経済産業大臣賞に選ばれたのは、岩手大学発のエイジング。2016年の創業で、DBTと命名された独自の機械学習アルゴリズムを開発、既存のAI技術と異なる独自技術を複数の事業会社を巻き込んで実証している点が評価された。

 科学技術振興機構理事長賞のストリームテクノロジは筑波大学発で、九州工業大学と共同開発したストリームデータの圧縮技術を市場展開している。産業技術総合研究所発のナノルクスは産総研が開発した赤外線カラー暗視技術の事業化で新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞に決まった。

 日本ベンチャー学会会長賞を受けるのは京都大学発のiHeartJapan。ips細胞から心血管系細胞を作り出す技術を応用し、再生医療製品の開発に入っている。

 アーリーエッジ賞には、Telexistence、モーションリブの2社が選ばれた。Telexistenceは東京大学、慶應義塾大学で研究されてきたロボティクス技術などを使い、遠隔操作ロボットの開発を進めている。モーションリブは慶應義塾大学で開発されたリアルハプティクス技術の社会実装を進め、ロボットの優しい動きに道を開いた。

参考:【科学技術振興機構】「大学発ベンチャー表彰2018」受賞者の決定および表彰式開催について
【経済産業省】「大学発ベンチャー表彰2018」受賞者が決定し、表彰式を開催します!

大学ジャーナルオンライン編集部

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