2019年4月の学校教育法改正で設置が可能になる専門職大学、専門職短大について、大学設置・学校法人審議会は申請があった私立17校のうち、高知県の高知リハビリテーション専門職大学1校の新設を認めるよう答申した。文部科学省は答申に従い、高知リハビリテーション専門職大学の開設を認める。
文科省によると、専門職大学、専門職短大の開設には全国から17校の申請があったが、大学設置・学校法人審議会で審査したところ、総じて準備不足の傾向があり、実習の実施体制や大学教育の内容、施設、設備面で課題が残った。実務上の優れた業績がない者が実務家の教授として選考されている例も見られた。
このため、14校が申請をいったん取り下げたほか、2校が審査継続(保留)と判定された。開設が認められたのは高知リハビリテーション専門職大学だけとなった。
高知リハビリテーション専門職大学は学校法人高知学園が高知県土佐市に設置する。リハビリテーション学部リハビリテーション学科に入学定員70人の理学療法学専攻、各40人の作業療法学専攻、言語聴覚学専攻を置く。
大学設置・学校法人審議会大学設置分科会の吉岡知哉会長は「大学教育としての内容が不十分で、社会的な使命を果たすことが難しい申請内容が多かった。審査意見に対する対応が適切でないケースもあり、準備不足が否めなかった」とのコメントを発表した。