文部科学省は女性研究者を育成し、活躍推進を図る2018年度の「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」に大阪大学など6件を採択した。日本は大学や公的研究機関で働く女性研究者の数が欧米諸国に大きく後れを取っているだけに、文科省は女性が活躍できる環境整備に力を入れる。
文科省によると、この事業は大学や研究機関が企業と連携し、女性研究者の活躍推進を促す牽引型、女性研究者の海外派遣や帰国後の上位職登用をこれまで以上に推進する先端型、この事業の採択機関に女性研究者の研究力向上などに取り組む機関を加え、全国ネットワークの構築を目指す全国ネットワーク中核機関の3タイプに分けて一般公募した。
応募があった牽引型、先端型各6件、全国ネットワーク中核機関2件を科学技術振興機構の有識者会議で審査した結果、牽引型2件、先端型3件、全国ネットワーク中核機関1件の採択を決めた。
牽引型に選ばれたのは、横浜国立大学と徳島大学。横浜国立大学は大成建設、帝人と連携する。徳島大学は香川大学、愛媛大学、高知大学、鳴門教育大学、アオイ電子、協和、徳島県立工業技術センター、徳島県立農林水産総合技術支援センターと共同で実施する。
先端型は宇都宮大学、神戸大学、国立循環器病研究センター。全国ネットワーク中核機関に採択されたのは大阪大学で、東京農工大学、日本アイ・ビー・エムと共同で事業を進める。
参考:【文部科学省】平成30年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」の公募結果について(PDF)