マイナビ進学総合研究所では、2022年に引き続き、全国の高校3年生(2024年3月卒業予定)約16万人を対象に各大学に対する認知度とイメージを把握するための「大学認知度・イメージ調査」を実施した。有効回答数14,468名。
調査は、全国47都道府県を北海道・東北、関東・甲信越、東海・北陸、関西、中国・四国、九州・沖縄の6エリアに分けて実施した。エリア別の認知度ランキングは、
北海道・東北エリアが1位「北海道大学」、2位「東北大学」、3位「札幌大学」、4位「弘前大学」、5位「北海道教育大学」。関東・甲信越が1位「早稲田大学」、2位「青山学院大学」、3位「日本大学」、4位「東京大学」、5位「上智大学」。東海・北陸が1位「中京大学」、2位「名古屋大学」、3位「名城大学」、4位「愛知大学」、5位「南山大学」。
関西エリアが1位「近畿大学」、2位「立命館大学」、3位「関西大学」、4位「同志社大学」、5位「京都大学」。中国・四国が1位「岡山大学」、2位「広島大学」(1位)、3位「山口大学」、4位「香川大学」、5位「愛媛大学」。九州・沖縄が1位「福岡大学」、2位「九州大学」、3位「熊本大学」、4位「長崎大学」、5位「佐賀大学」。
関東・甲信越、関西エリアで私立大学がTOP3を占める結果となった。「北海道教育大学」は前回12位から5位へ、「佐賀大学」は前回10位から5位へと、大幅に順位を上げている。関東・甲信越エリアで認知度2位の青山学院大学は、イメージ項目「時代にマッチしている」でも1位を獲得しており、2022年4月に日本初の「ヒューマンライツ学科」を設置したことなどが評価につながっているようだ。
また、「時代にマッチしている」イメージランキングは、上位の顔ぶれが前回から変化しており、特に関西大学は前回7位から2位となり、大きく順位を上げた。関西大学は全学展開の「AI・データサイエンス教育プログラム」に加え、高度データサイエンティスト育成を目的に独自の教育プログラムも展開している。他にも、2024年4月に「情報融合学環」を創設する熊本大学は前回ランク外から4位に、2024年4月にリアルとバーチャルの融合を掲げてキャンパスを展開する立命館大学も前回8位から4位に順位を上げた。
志望校検討に強く影響するイメージ項目は、「学べる内容が充実している」が最多となった。進路選択を控えた高校生のイメージ向上においては、大学として充実した学びを提供できるかに加え、先進的な学部の新設やカリキュラムの導入など、時代にマッチした取り組みが重要な要素になると考えられる。