学校法人池坊学園は理事会を開き、池坊短期大学の学生募集を2024年度限りで停止することを決めた。18歳人口の減少や4年制大学志向の高まりなどから、大幅な定員割れが続いていたためで、2024年度入学生が卒業するまで教育体制を維持する。
池坊短大によると、開設されている環境文化学科と幼児保育学科の定員250人に対し、2022年度198人、2023年度133人の入学生しかなく、大幅な定員割れが問題になっていた。今後、さらに18歳人口の減少が見込まれることもあって、存続が困難と判断した。
池坊短大は華道家元の池坊が主導して1952年、京都市下京区に開設された。華道を必修科目とする日本の伝統文化を大事にした教育方針で知られ、多くの卒業生を輩出してきたが、若者の4年制大学志向や華道離れに抗えなかった。
短大の入学生不足は全国的な傾向で、男女共学や4年制への転換で生き残りを図ろうとするところもあるが、多くが厳しい経営状態に追い込まれている。
京都府内の短大へ進学した学生は2018年度に1,832人いたが、2022年度は26.5%減に当たる1,346人に落ち込んでいる。この影響を受け、2018年に京都市伏見区の京都聖母女学院短期大学、2021年に京都市北区の大谷大学短期大学部が閉学した。京都市伏見区の龍谷大学短期大学部も2025年度以降の学生募集を停止する方針を明らかにしている。