大学入試を研究対象とする学者や入試業務に関係する実務者らで組織される大学入試学会が12月に設立される。東北大学が中心になり、将来の大学入試を制度設計できる人材の育成を目指す。12月17日(日)、一橋大学一橋講堂(学術情報センター内)にて発起人会(設立総会)と第1回理事会を開催する。

 大学入試学会設立準備委員会によると、委員会の代表は東北大学教育学部の倉元直樹教授、事務局は東北大学教育学部の宮本友弘教授が務めるほか、東京大学、佐賀大学、関西大学、愛媛大学、文部科学省などの教員、職員が名前を連ねている。個人会員の集合体となる学会本体の下に大学関連団体、高校関連団体の協議会を設ける。大学と高校がお互いの現場の実情を把握し、情報交換できる場を設ける。

 大学入試はこれまで、学問としての研究対象とみなされてこなかったが、制度設計に学問的な根拠や証拠が反映されなかった。しかし、大学入試改革が着々と進む中、各大学の入試専門部署に適切な意思決定に寄与する専門家人材の配置を求める声が上がっていた。

 大学入試学会はこれを受け、学問的な知見に従って制度設計でき、大学入試改革を牽引できる人材を育成、諸外国の制度とのつながりも模索することにしている。

参考:大学入試学会

大学ジャーナルオンライン編集部

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