進学予備校・日本語学校・日本語講師養成講座を運営する行知学園株式会社は、学生服メーカー大手の株式会社トンボと連携し、留学生向けのオリジナル制服を共同開発した。

 近年、留学生の大学進学において日本語学校の果たす役割はますます重要性を増し、日本語学校に通う学生の多くは、母国を離れて新しい環境に適応しながら、語学力とともに日本の文化や習慣を学んでいる。特に大学入試では、筆記試験に加えて「面接」が合否を左右する重要な場面となり、その面接において、TPOをわきまえた服装が求められることも、留学生にとっては見過ごせない課題となっている。

 日本人学生の約9割が制服を着用して面接に臨んでいるという調査結果(※スタディサプリ進路調べ)もあり、大学側にとって見慣れた制服姿は安心感や誠実さを印象づける要素となっているが、その一方で、留学生はスーツの選び方や着こなしに不慣れなことも多く、派手なネクタイやサイズの合わない服装によって、意図せず悪印象を与えてしまうケースも少なくない。

 このような課題を解決し、行知学園では、留学生が自信を持って面接に臨めるよう、学生服製造に長い歴史を持つ株式会社トンボの協力を得て、留学生向けのオリジナル制服を開発。2025年2月より販売を開始した。制服は、生地選びから細部のデザインまでこだわり、快適性と実用性を兼ね備えたクラシックな設計で仕上げている。また、「性別にとらわれない」というデザイン理念に基づき、個性を尊重した選択肢を用意し、女子学生はスカートとパンツのいずれかを選択できる。

 利用者からは「入学式に着用し、撮った写真を母国の家族に送ったらとても喜ばれた」(中国出身・10代・女子学生)「実際に届いてみたら想像以上に生地や仕立てがしっかりしていて安心した」(中国出身・20代・男子学生)といった声がきかれた。今後、行知学園では、より多くの学生にこの制服を届け、着用してもらうことを目指して普及を進めていく。

参考:【行知学園株式会社】日本語学校として全国初の取り組み 留学生向けオリジナル制服 ~学生服老舗トンボ(本社:岡山県)と共同開発 ~

大学ジャーナルオンライン編集部

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