スポーツ庁は全米大学体育協会(NCAA)をモデルにした新しい大学スポーツの統括組織「大学スポーツ協会(UNIVAS)」の設立準備委員会を開き、新組織を2019年3月1日から始動させることを決めた。大学などからの入会申し込みは7日から2月15日まで受け付ける。

 スポーツ庁によると、UNIVASは理念として、大学スポーツ振興による「卓越した人材の育成」、「大学、ブランドの強化」、「競技力向上」を掲げ、地域や経済、社会に貢献するとともに、大学や競技団体と連携して企業や消費者と大学スポーツをつなぐ役割を果たす。
事業の柱としては成績管理などの「学業充実」、ハラスメントなどに対する相談体制構築など「安全安心・医科学」、スポンサー制度の導入など「事業・マーケティング」への取り組みを挙げた。
設立時に200大学、20組織の参加を目指しており、東北大学など既に参加の意向を示している大学もある。初年度予算は約20億円を見込んでいる。

 日本では中学校に日本中学校体育連盟、高校に全国高校体育連盟があるが、大学に統括組織がなかった。米国では大学や組織を横断して統括するNCAAが1910年から存在し、全米の大学2,300校のうち約1,200校が参加、年間約1,000億円の収入がある。それと同時に、学業との両立を学生に求めるルールも策定し、大学スポーツの健全な発展に貢献している。

参考:【スポーツ庁】大学横断的かつ競技横断的統括組織(大学スポーツ協会(UNIVAS))設立準備委員会(第4回)配付資料

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。