米国ネバダ州で開催された超小型人工衛星の大気圏内打ち上げ実証実験ARLISS(アーリス)のミッションコンペティション部門で、東京工業大学の学生で組織する2チームが1位、2位を獲得した。このうち、1チームは全部門参加チームから選ばれるオーバーオールアワードで2位に入っている。

 東京工業大学によると、入賞したのは、学部生と大学院生5人で構成する「Rosette(ロゼット)」と学士課程の10人でつくる「RASTICAS(ラスティカス)」。ロゼットがミッションコンペティション部門のベストミッションアワードで1位、オーバーオールアワードで2位、ラスティカスがベストミッションアワードで2位に入った。

 アーリスは各国の大学生が設計し、製作した350グラム缶、1,050グラム缶サイズの「カンサット」と呼ばれる超小型人工衛星模擬モデルをロケット愛好団体の協力で高度4,000メートルに打ち上げ、飛行中や着地後に課せられるミッションに対する成果を競う世界大会。東京工業大学の2チームは、授業「宇宙工学実践プロジェクト」「宇宙システムプロジェクト」で学んだことをもとに設計・制作した。

 大会は2018年9月にネバダ州のブラックロック砂漠で開かれ、事前審査を通過した日本の15チームを含む計25チームが7カ国から参加。ロケットから放出されたカンサットが目標地点にどこまで近づけるかを競うカムバックコンペティションと、カンサットが自立制御で実行するミッションのアイデアや達成度を参加者が評価し、総合点を争うミッションコンペティションの2部門があった。

 ロゼット代表の林輝明さんは「この経験を今後の衛星開発に生かしていきたい」とのコメントを発表している。

参考:【東京工業大学】東工大生チームが米国ロケット打ち上げ実験ベストミッションアワードで1位、2位

東京工業大学

時代を創る知を極め、技を磨き、高い志と和の心を持つ理工人を輩出し続ける理工大学の頂点

東京工業大学は産業の近代化が急務となっていた1881(明治14)年に東京職工学校として設立されました。設立以来、優秀な理工系人材と卓越した研究成果を創出し続け、現在も日本の理工系総合大学のトップにいます。東京工業大学は高度な専門性だけでなく、教養学を必修とする[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。