新潟大学が新潟県の医師不足解消を目指して創設した「“日本一”の医師育成拠点創設基金」に新潟県から5,000万円の寄付があり、2024年4月8日、新潟県庁で贈呈式が行われた。新潟大学は寄付金を医師養成に活用する。
新潟大学によると、贈呈式には花角英世新潟県知事、牛木辰男新潟大学学長、佐藤昇新潟大学医学部長が出席。花角知事が牛木学長へ目録を手渡し、「寄付金を教育の質向上に役立ててほしい」と述べた。これに対し、牛木学長は「社会から求められる医療人を育成する日本一の拠点を目指し、必要な教育環境の整備に役立てたい」とお礼の言葉を述べた。
新潟県は医師の充足度を示す厚生労働省の指標が全国で2番目に低くなるなど、過疎地域を中心に医師不足が深刻化している。県内7医療圏のうち、新潟を除く6医療圏が医師不足の状態に陥っている。厚労省が予測した2036年時点の不足医師数では現在最下位の岩手県を抜き、最下位になる見通しで、医師不足を解消するためには、年間に現在の医師養成数の約2倍に当たる108人を育てなければならない。
このため、新潟大学が開設したのが「“日本一”の医師育成拠点創設基金」。2023年度から医学部の定員を国内最多となる地域枠40人を含む140人に増やすとともに、基金を活用して総合診療能力が高く、デジタルテクノロジーを駆使できる医師を育てることにしている。
参考:【新潟大学】新潟大学医学部『“日本一”の医師育成拠点創設基金』へ新潟県からのご寄附にあたり、贈呈式を開催しました!