名古屋大学東山キャンパス(名古屋市千種区)内に建設した新たな地域の産学融合オープンイノベーション拠点「Tokai Open Innovation Complex名古屋サイト」がオープンし、2024年5月29日に完成記念式典が開催された。共同研究や新事業展開に向けた連携パートナーを探索のためのイベントや、テーマ創出に向けた議論を行うセミナーが開催されている。
「Tokai Open Innovation Complex」は、名古屋大学と岐阜大学を運営する東海国立大学機構が、経済産業省の「令和3年度 産学連携推進事業費補助金(地域の中核大学の産学融合拠点の整備)」に採択され、両大学のキャンパスに「産学交流」「起業活動」「共同研究」の3つの特徴的な取組を展開するオープンイノベーション創出拠点として整備する構想で、2024年2月には岐阜大学に「Tokai Open Innovation Complex岐阜サイト」がオープン。大垣共立銀行とネーミングライツ(命名権)契約を結び、4月1日からは「OKB岐阜大学プラザ」の愛称で、建物上部にサイン掲示が設けられている。
名古屋大学にオープンした「Tokai Open Innovation Complex名古屋サイト」は、名古屋大学の強みや特色を有する研究分野において、東海地域が世界的競争力を持つ製造産業のコアコンピタンスと地域企業や金融機関等との協働によりイノベーションを創出し、地域活性化を図るための施設。
地上7階建ての施設内には先端素材、カーボンニュートラル、DXを核とする横断的産学連携プロジェクトに取り組む環境を整備しており、コワーキングエリア(1・2階)、インキュベーションエリア(2階)、オーブンイノベーションオフィス(3階)、共同研究エリア(4階~7階)からなっている。
この施設を通じ、産学交流、起業活動、共同研究を支援する各取組を連携して実施することにより、企業やベンチャー、行政など多様なステークホルダーとの新たな出会いを生み出し、イノベーションの創出を実現するとしている。