跡見学園女子大学(東京都文京区)が2026年度の開設を目指している情報芸術学部(仮称)構想が、文部科学省の大学・高専機能強化支援事業に選ばれた。データサイエンスとメディアアートをかけ合わせた文理融合の理系学部で、国が創設した基金の支援を受けて新学部の本格的な開設準備が始まる。
跡見学園女子大学によると、情報芸術学部は情報芸術学科の1学科で構成され、データサイエンスとメディアアートの両分野をかけ合わせた実践的な教育を行う。キャンパスは文京キャンパス(東京都文京区)になる。新学部開設は2002年度のマネジメント学部以来。詳細な内容は、今後決定次第、大学ホームページなどで公表する。
授業は科学と芸術の基礎理論から社会で活躍できる応用レベルの技能まで幅広い。情報テクノロジーや映像・音響制作、文化事業などを進める先端企業や団体へのインターンシップや問題解決型学習にも取り組み、人工知能など最新テクノロジーを駆使してサイエンスアートを創造するクリエイターやプログラマーらの輩出を目指している。
跡見学園女子大学のように芸術分野だけではなく、音楽分野についてもデータサイエンスの融合領域の学びは近年活発になっている。2023年度、国立音楽大学は科学的な手法を取り入れて音楽分析を行う新コース「音楽データサイエンス・コース」を開設し、2024年度は東京音楽大学がICTを専門的に学ぶ「ミュージックビジネス・テクノロジー専攻」を開講している。
今後は、2027年度に昭和音楽大学が令和5年度大学・高専機能強化支援事業(学部再編等による特定成長分野への転換等に係る支援)」の支援1に音楽大学で唯一選ばれ、「芸術工学部(仮称)」(入学定員100名)の新規開設に向けて検討している。2028年度は東京音楽大学が音楽とICTスキルを基軸とした「音楽社会工学科」(入学定員40名)を開設予定。
芸術系や音楽系においても、データサイエンスの融合領域の新設や改組が活発になり、理系学部と呼べる学部の範囲が大きく変化してきている。
参考:【跡見学園女子大学】本学の「情報芸術学部(仮称)」構想が、文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」に選定されました