奈良県立大学は、2025年4月より、地域創造学部のカリキュラムを4コモンズから6コモンズへ再編する。ダブルメジャー(複数専攻制)で2つの専門領域を学ぶカリキュラムに国際系分野と理系分野のコモンズを加えてより複雑化、多様化する現代社会を生き抜く力を備えた人材を育成する。
コモンズとは、他大学でいうコースに近いもの。専門領域ごとに学生と教員が信頼関係のもとに知識や経験を共有し、互いに切磋琢磨する「少人数の」学びの共同体としての性格を持たせたいという思いから、コモンズという名称を用いている。
これまで地域創造学部には観光創造、地域経済、都市文化、コミュニティデザインという4つのコモンズがあったが、2025年4月からは観光創造、地域構想、工学自然科学、国際共生、社会科学、人文科学となる。既存のコモンズの対象分野は新コモンズに引き継がれ、新たに国際系分野を学ぶ「国際共生」と、情報や環境技術を学び社会に役立つ新しいシステムを創造する力を養う「工学自然科学」を加えて6コモンズとなる。
学生は1・2年次の学修を通じて各コモンズの内容に触れ、3年次への進級時に6つのコモンズから2つを選択する。コモンズの選択は自由で、組み合わせは全部で15通り。ダブルメジャー(複数専攻制)で2つの専門領域を学び、各コモンズを基礎とした分野横断型の専門知識と少人数ゼミの参加により学びを深めていく。
コモンズに人数制限はなく、必ず希望するコモンズを選択することができる。例えば高校まで文系分野を勉強していた場合でも、工学自然科学コモンズで基礎から学ぶことができる。選択したコモンズ以外の科目の履修も可能で、文系理系問わず誰でも入学後に体験してから「やりたいこと」をみつけられる仕組みとする。
なお、これによる入試科目や配点の変更、入学金・授業料の変更は生じない。詳細は10月12日(土)開催予定のオープンキャンパスについては9月上旬頃に大学ホームページで告知する。