四国大学短期大学部を運営する学校法人四国大学は理事会を開き、2026年度から人間健康科の食物栄養専攻、介護福祉専攻と音楽科の学生募集を停止することを決めた。志願者数の大幅減少で定員割れが深刻化してきたためで、残るビジネス・コミュニケーション科、幼児教育保育科の学生募集は継続する。

 四国大学によると、四国大学短期大学部は1925年に徳島県徳島市で創立された徳島洋服学校が前身。戦後、徳島服装女学校として再興し、1961年に徳島家政短期大学となった。1963年に四国女子短期大学、1978年に四国女子大学短期大学部、1992年に四国大学短期大学部に改称した。

 徳島市の応神キャンパスと徳島県西部の美馬市、南部の美波町にサテライトキャンパスを置き、人間健康科の食物栄養専攻(2025年度入学定員25名)、介護福祉専攻(同25名)、音楽科(同15名)、ビジネス・コミュニケーション科(同75名)、幼児教育保育科(同60名)を持つが、18歳人口の減少や若者の短大離れの影響で、募集停止を発表した2学科2専攻においても、志願者数が大幅に減少し、入学定員を充足しない状況が続いていた。

 国立社会保障・人口問題研究所が2023年末に公表した2050年の将来推計人口では、徳島県は2020年の72万人が48万人に減少するとされた。35%近い減少率で全国平均の17%を大きく上回る。理事会で協議した結果、こうした社会情勢の中で事態を打開するのが困難と判断したもようだ。

 一方、四国大学は2026年度に経営情報学部メディア情報学科(入学定員65名)を改組し、デジタル創生学部デジタル創生学科(仮称:入学定員100名)の設置を構想。AI・情報システム、デジタルイノベーション、メディアデザインの3コースで、情報科学と経済・経営的思考を併せ持つ、地域や社会の課題解決に貢献できる「実践的デジタル人材」を育成するとしている。

参考:【四国大学】
四国大学短期大学部人間健康科及び音楽科の学生募集停止(令和8年度以降)について
四国大学デジタル創生学部(仮称)の開設に伴う経営情報学部メディア情報学科の学生募集停止(令和8年度以降)について

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