2024年11月16日(土)、京都橘大学は、海外の協定校からの短期留学生や同大学で学ぶ正規留学生と日本人学生との国際交流イベントとして日帰りバスツアーを実施した。短期留学生12名、正規留学生4名、日本人学生10名が参加して、京都府の南部に位置する井手町と宇治田原町を訪れた。

 参加した学生たちは、井手町にあるみどり農園でしいたけ狩り、さつまいも掘り、みかん狩りを体験した後、農園で栽培された野菜を使ったバーベキューで昼食を楽しんだ。初めは緊張気味の学生も多かったが、バスの道中や味覚狩りで距離が縮まり、各テーブルで会話が弾んだ。ツアーや京都橘大学に関するクイズ大会では白熱した戦いが繰り広げられ、この9月に来日したばかりの留学生が優勝した。

 昼食後は、宇治田原町にある「正寿院」を訪問。正寿院は約800年前に創建された高野山真言宗の古刹で、住職から歴史や参拝方法などの説明を受けたあと、見どころである日本伝統文様の猪目(いのめ:猪の目の形を模し、魔除けや火除けとなって福を招く)を用いたハート型の窓「猪目窓」、花と日本をテーマに描かれた160枚の天井画を観覧した。午後は小雨模様だったが、自然豊かな田園風景が広がるなか、ゆっくりと時間が流れる空間の境内で思い思いの時間を過ごした。

 参加した留学生からは「今回の経験を通して、日本人と交流することが日本文化を理解する最も早い方法の一つだと気付きました。この交流の経験を活かして、もっと多くの日本人と知り合い、私たちの文化も知ってもらいたいと思います」「日本人学生にいくつかの台湾語を教えると、彼らはすぐに覚えてしまい、本当にすごいと思いました。それを見て、私ももっと真剣に言語を学びたいと思いました。これからも彼らともっと交流したいと思っています」といったコメントが寄せられた。

 また、日本人学生からは「将来の夢に向けて悩むこともあるが、留学生の前向きに学ぶ気持ちを聞くと、私も努力し、夢のためにお互い努力できる仲間ができた様に思え、毎回留学生と交流し色々な考え方で学び目標があることの素晴らしさを知る経験になっています」「留学生が積極的に周りと交流していたように、なるべく自分から積極的に話すことが大事だと分かりました。会話するときにはなるべく気軽に話せるものや相手との違いを面白がれる話題を選ぶことや自分も相手の話を聞いてしっかり理解を示すこと、自分と相手のことをうまく守りながら共生や協力の道を探ることが異文化交流であり異文化理解だと学びました」といった感想が聞かれた。

 今回のバスツアーは、留学生と日本人学生、それぞれにとって、多文化や他言語に触れ、刺激を受ける貴重な機会となったようだ。

参考:【京都橘大学】国際交流バスツアーin井手町・宇治田原町

大学ジャーナルオンライン編集部

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