2025年1月27日、株式会社リクルートは、2027年4月以降に就職予定の学生(大学院・大学・短大・高専・専門学校生・外国人留学生)および既卒生を対象に新たに開発した就職活動準備サイト新『リクナビ』を、正式リリースした。
これまでのリクナビでは主に大学3年生以上を対象としており、利用する学生はキャリアを考え始めることと企業への応募が同時に求められ、逆に低学年の時点でキャリアについて考えたい・仕事について知りたいと思っても機会が限られていた。そこで新『リクナビ』は全学年(2027年卒以降)を対象としたサイトに変更している。
また、これまでは「企業単位」で掲載していたが、リクルートマネジメントソリューションズが行った調査において、入社後の仕事が学生の意思決定において重要な要素になっていることから、仕事や職種にひもづいた「コース単位」に変えた。
このほか、質問に答えるだけで企業に提出可能なプロフィールを簡単に作成できる「レジュメ」機能、時期に応じて様々な切り口でおすすめのインターンシップや求人情報が提供される「レコメンドフィード」機能(特許出願中)、生成AIを利用して「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」の素案を自動作成する「ガクチカAIアシスタント」機能(特許出願中)なども搭載した。
「ガクチカAIアシスタント」は、4つの質問に回答することで自分自身の情報(スキル)や過去の経験(実体験)を洗い出しながら自分の強みを理解し、言語化できるというもの。AI(文章生成)機能についてはAzure OpenAI Serviceを利用している。この機能を利用してガクチカ素案をブラッシュアップすることで、より自分らしいガクチカを作成することができる。
2024年9月~12月に『ガクチカAIアシスタント』を利用した学生9,624人によると、テーマの選択から完成までの所要時間の中央値は6分8秒。利用した学生の満足度は96.4%と非常に高く、「日本語の使いまわしや構成に時間がかかっていたが、作成された素案の文章がしっかりしていたので、とても助かるし、使いたい」、「質問は難しくなく、特に問題なく使えた。ガクチカってこういうものなのだと知れて良かった」などの声が聞かれた。負荷を大幅に下げながらも、学生の内省が促され、自己理解を深めるサポートできる仕組みの一端を担えているようだ。
2025年春頃には、学生の登録情報や『リクナビ』上の行動履歴に基づいて企業から学生にスカウトメールが届く『スカウトメール』機能や、学生は「自分の志向性」、企業は「求める人物が持つ志向性」をそれぞれ登録して共通点(マッチポイント)を表示する『マッチポイント』機能なども搭載する予定。