鈴鹿医療科学大学(三重県鈴鹿市)は、2026年4月に4年制の薬学部「薬科学科」を設置する構想をしている。6年制の薬学部「薬学科」と併設するかたちで、「薬科学科」の入学定員は30名とする予定。設置されると、東海地方の私立大学としては初めての薬学部4年制学科となる。

 同大学は、2024年5月、三重県内の薬事関連66社から成る三重県薬事工業会と連携協力に関する包括協定を締結。共同研究・受託研究の推進、研究者や技術者の人的交流と人材育成、薬学部の学生に対する早期体験学習やインターンシップ、産学官連携事業の推進などに取り組んでいる。4年制の「薬科学科」は、三重県薬事工業会からの製薬等関連人材育成の要請を受けたことをきっかけに、設置構想に至った。

 「薬科学科」は、薬学を基礎として健康と美容を科学し、医薬品、健康食品、化粧品の研究開発や品質管理、企画営業などに携わる人材を養成する。薬剤師国家試験受験資格の取得や6年制の薬学科への転学科はできない。受験に際しては理学部の化学生物系学科、工学部化学系学科、農学系学部などと同時に検討する生徒が多くなると予測される。なお、理系だけでなく文系からの志望者も歓迎するという。

 薬学部を設置する大学は現時点で全国で81大学あるが、2025年度より姫路独協大学薬学部(兵庫県)、2026年度より医療創生大学薬学部(福島県)が募集停止を発表しているため、2026年度以降は79大学となる。このうち4年制学科を設置する大学は国立12大学、公立2大学、私立14大学。東海地方には公立大学で2大学に設置されているが、私立大学では4年制学科を設置する大学はないため、鈴鹿医療科学大学が初めてとなる。

 学科詳細や入試の詳細な情報は、2025年5月中旬にホームページで公開される予定。

参考:【鈴鹿医療科学大学】
三重県薬事工業会と本学は連携協力に関する包括協定を締結しました
2026(令和8)年4月に、薬学部 薬科学科(4年制)を設置構想中です。

鈴鹿医療科学大学

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