2025年5月16日、学校法人法政大学は、2030年を目途として経済学部を市ヶ谷キャンパスに移転する等の整備計画をまとめた「キャンパスグランドデザイン」を策定・公表した。

 「キャンパスグランドデザイン」では、大学進学者数がおおむね予測可能な2040年代半ばまでを見据え、市ヶ谷キャンパス(東京都千代田区)、多摩キャンパス(東京都町田市)、小金井キャンパス(東京都小金井市)の整備方針を打ち出している。

 市ヶ谷キャンパスは2030年代前半までに、市ヶ谷キャンパスの市ケ谷総合体育館裏の校地、九段エリア、九段北エリアに新校舎を建設し、キャンパスを拡充。現在多摩キャンパス(東京都町田市)にある経済学部を移転させるほか、留学生・社会人の受け入れを強化する。

 多摩キャンパスにはスポーツ健康学部・スポーツ健康学研究科の定員増を伴う新教学組織を移設し、社会学部メディア社会学科の定員増を伴う新教学組織に必要な施設を整備する。また、地域共生型キャンパスを目指して地域の人の利用を想定した整備を進める。小金井キャンパスは理系研究拠点として、研究施設の安全性を確保しながら用地の効率化と高度利用を図る。

 「キャンパスグランドデザイン」は、具体的な施設整備・更新の実施を決定するに当たる指針で正式に決定しているものではなく、特に市ヶ谷キャンパスの拡充は23区内の大学収容定員増を制限する規制が2028年3月末に失効することを見据えた方針となっている。社会情勢の変化にも柔軟に対応するため、5年ごとの見直しを行うとしている。

参考:【法政大学】法政大学が「キャンパスグランドデザイン」を策定 ~創立150周年以降も永続的に教育・研究・社会貢献に取り組んでいくためのキャンパス構想を公表~

大学ジャーナルオンライン編集部

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