神戸女学院大学は国の重要文化財に指定された12棟の建築物がある兵庫県西宮市岡田山の岡田山キャンパス再整備に2024年から着手する。国際学部、心理学部の新設に合わせ、新棟を建設するもので、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計による建築群の景観の維持にも配慮する。

 神戸女学院大学によると、新棟はキャンパス西側の理学館別館を解体した跡地に整備される鉄骨鉄筋コンクリート地下2階、地上1階建て延べ約1,000平方メートル。高さを低く抑えることで高低差を利用して重要文化財の「社交館」、「理学館」の眺望を改善する。地下は心理学部の施設に利用、地上はラウンジや中庭で構成する。着工は2024年6月、完成は創立150周年を迎える2025年を予定している。

 岡田山キャンパスの建築物は1933年のキャンパス移転時に新築された。設計は明治時代末から昭和初期に活躍した米国人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズで、「図書館」、「総務館・行動・礼拝堂」など12棟が2014年に重要文化財に指定された。

 これを受け、神戸女学院大学は日建設計に所属する建築家の大谷弘明氏を中心に2021年、キャンパス再整備マスタープランを策定し、地域や市民に開かれたキャンパスを目指す方向を打ち出した。今回の新棟建築はその第一歩となる。

参考:【大学プレスセンター】神戸女学院が「キャンパス再整備マスタープラン」実現に向けて、2024年からキャンパス一部改修に着手 — ヴォーリズ建築を未来に繋げ、市民に開かれた学び舎を目指す

大学ジャーナルオンライン編集部

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