テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は、2025年7月1日付で、前駐日ウクライナ特命全権大使のセルギー・コルスンスキー博士を特別招聘教授および特別顧問学長補佐に任命する。コルスンスキー博士は、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、2025年4月まで駐日ウクライナ大使を務め、長年にわたり学術界でも高く評価されている人物である。

 コルスンスキー博士は、2020年から2025年まで駐日ウクライナ大使を務め、激動するウクライナ情勢の中、国際的な危機と不確実性に直面しながら、ウクライナと日本の関係強化に重要な役割を果たした。それ以前には、駐トルコ大使やウクライナ外交アカデミーのディレクター、さらに米国、イスラエル、ウクライナ外務省での要職など、数々の外交ポストを歴任している。

 さらにコルスンスキー博士は学術分野でも豊富な実績を持つ。応用数学で理学博士号を取得し、著名な経済学者としても知られるほか、10冊の著書を含む320本以上の学術論文・出版物を執筆している。専門分野はエネルギー、貿易、投資政策、エネルギー安全保障、科学技術を含む世界安全保障、戦略的計画および開発全般にわたり、地政学の分野でも高い専門性を有する。

 TUJとコルスンスキー博士は近年、緊密な協力関係を築いており、その豊富な知見と経験はTUJの教育環境と国際的な視野をさらに豊かにしている。TUJは、戦争の影響で国外への避難を余儀なくされたウクライナ人学生への学術的・経済的支援も実施しており、博士は講義や学生との交流のためにたびたびTUJを訪れている。また、卒業式や2025年に開校した「TUJ京都」の記念式典にも出席している。

 今回の任命は、TUJが卓越した学術的環境の構築に取り組み、実務経験と学術的知見を併せ持つ世界的な専門家を指導者として学生に提供し続けていることを示している。TUJでは、著名な研究者、産業界のリーダー、元外交官、元国会議員など、世界各国から多彩な専門家が教壇に立っている。

参考:【テンプル大学】元駐日ウクライナ大使のセルギー・コルスンスキー博士、テンプル大学ジャパンキャンパスの特別招聘教授および特別顧問学長補佐に就任

大学ジャーナルオンライン編集部

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