株式会社リクルートキャリアの就職や採用の在り方を追究する研究機関「就職みらい研究所」は、2020年卒業予定の大学生および大学院生を対象に、2019年7月1日時点の内定状況を調査。その調査結果から「入社意欲の高まり」について分析した。集計対象(大学生1,584人/大学院生503人)。

 空前の売り手市場の中、学生の内定辞退の割合は年々上昇。企業も内定フォローに時間をかけ工夫しているが、内定辞退に歯止めが効かず、 頭を悩ませているのが現状。学生に就職内定辞退の理由を聞くと、「他に志望する企業の内定を取得した 45.0%」「年収が低い 18.7%」「自らの成長が期待できない 15.7%」などの理由が挙げられた。

 では、学生の入社意欲を高めるためにはどうしたらよいか?就職先を確定した大学生(大学院生を除く)に対し、入社意欲の高まった情報や企業との接触について聞くと、「面接など対面での選考 60.2%」が最も高く、次いで「個別企業の説明会・セミナー 44.3%」「合同説明会・セミナー 21.3%」となった。面接は、企業が“学生を見極める場”であると同時に、学生にとっても“企業を見極める場”として活用されている。

 「理想の面接担当者像」について聞くと、「自らに一番必要なことを自分で上手く考えさせてくれる機会を与えてくれる人」「熱く誰とも真剣に向き合うことができるとともに、冷静に分析し相手に寄り添った思いやりと落ち着いた対応ができる人」「どんな時でも、全ての人に対してしっかり話を聞いて、受け答えしてくれる人」といった意見が聞かれた。学生たちが求める面接担当者は、学生一人ひとりにしっかり向き合い、話を聞いたうえで、自分の新たな魅力を引き出し、ときには悪いことも指摘できるといった人物。このことから、企業側は、学生一人ひとりに向き合ったコミュニケーションをしていくことで、 学生の入社意欲を高めていくことができるといえそうだ。

参考:【株式会社リクルートキャリア】学生の入社意欲を最も高めるのは「面接」 学生が求めているのは「一人ひとりに向き合ったコミュニケーション」

大学ジャーナルオンライン編集部

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