2020年度から導入される大学入学共通テストの英語民間試験について、全国高等学校長会は全体の枠組みがいまだに明確になっておらず、生徒が希望する時期や場所で英語民間試験を受けられる見通しが立っていないなどとして、柴山昌彦文部科学相に早急な混乱収拾と高校側の不安解消を求める要望書を提出した。

 全国高等学校長会によると、要望書は萩原聡全国高等学校長会会長名で出された。大学入学共通テストの実施要項、大学入試英語成績提供システム運営大綱が発表され、実施まで8カ月余りに迫る中、国際ビジネスコミュニケーション協会が運営するTOEICの参加取り下げが明らかになるなど、新制度スタートに向けた混乱が続いていると指摘した。
その結果、
・生徒が希望する時期や場所で英語民間試験を受けられる見通しが立っていない
・同じ都道府県内でも受検に対し、地域格差や経済格差が存在し、解消に向けた対応が不十分
・実施団体ごとの計画の周知に計画性がなく、いまだに詳細が明確でない
・実施団体に採点の方式、事故対応の経験がないところがある
・活用方法を明らかにしていない大学がある
・障害を持つ受検者への対応が実施団体でまちまち
-などの問題点が見え、生徒や高校側が不安を解消できずにいるとした。

 全国高等学校長会は柴山文科相に混乱を早急に収集し、生徒や高校側の不安を解消するよう強く求めている。

参考:【全国高等学校長会】「大学入試に活用する英語4技能検定に対する高校側の不安解消に向けて」の要望書

大学ジャーナルオンライン編集部

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