学校法人兵庫医科大学(兵庫県西宮市)は2020年1月10日、同法人内にある兵庫医科大学(兵庫県西宮市)と兵庫医療大学(神戸市中央区)を統合し、新たな医療総合大学の誕生をめざして文部科学省に申請準備中であることを発表した。統合後の名称は法人、大学共に兵庫医科大学とすることを予定している。
学校法人 兵庫医科大学は、1972年4月「兵庫医科大学」を開学。続く2007年、「兵庫医療大学」を設立した。兵庫医療大学は薬学部・看護学部・リハビリテーション学部を擁し、12年間、兵庫医科大学とのチーム医療をコンセプトに研究・教育を行ってきた。
今回、学校法人兵庫医科大学の創立50周年を機に、さらなる医師の質の向上、教育・研究体制の充実および教育の質の向上を目指して統合し法人運営と組織体制を強化する。併せて広く「医療総合大学」としての認知度および評価の向上を目指す。
統合に際し、兵庫医療大学の3学部3研究科を兵庫医科大学の学部・研究科に結合。「医学部」「薬学部」「看護学部」「リハビリテーション学部」の4学部を設置する。また全学部で共同講義等のカリキュラム編成を行い、医療多職種間においての相互認識を充実させる予定。大学院には「医学研究科」「薬学研究科」「看護学研究科」「医療科学研究科」の4研究科を置く。
今回の統合計画に際し、学校法人兵庫医科大学の太城力良理事長、兵庫医科大学の野口光一学長は「これまでは連携しつつも別の大学という意識があったが、統合することで臨床現場と教育現場が交わり、従来以上に緊密化、活性化することを期待したい」「医師として、時代の要請であるチーム医療の意識をさらに強化させたい」とコメントした。
今後、2020年1月中に「2大学統合準備室(仮称)」を設置し、2021年3月に文部科学省へ統合を申請する。2021年度中の正式承認を経たのち、2022年4月に新たな兵庫医科大学が誕生する予定。統合後の学生数は約2700名となる。
※2大学の統合計画はあくまで予定。現在文部科学省への申請準備中であり、状況などにより変更する場合がある。