文部科学省は、大学等で正規の教育課程として実施しているインターンシップの中から、優れた取組みを文部科学大臣が表彰する「大学等におけるインターンシップ表彰」の受賞校5校を決定した。
今回で2年目を迎える「大学等におけるインターンシップ表彰」は、大学等で正規の教育課程として実施しているインターンシップの取組みの中から、高い教育的効果を発揮し、他の大学等や企業に普及するのに相応しいモデルとなり得るものを文部科学大臣が表彰している。
2019年度は、58校(大学51校、短期大学2校、高等専門学校5校)からの申請があり、選考委員会の選考の結果、最優秀賞に新潟大学、優秀賞に跡見学園女子大学、甲南大学、宮崎大学、選考委員会特別賞に大阪府立大学の5校が受賞した。
最優秀賞を受賞した新潟大学では、創生学部の1年次に「フィールドスタディーズ」と題した必修科目を実施。入学後早期に大学で学ぶことに対する動機づけを高めるとともに、専門領域への関心を焦点化することを目的に、4週間(実質12日間)のプログラムを通して、日常生活に関連する地域や産業界における現状の理解、課題の解決を行う。審査では、教育課程における位置づけやねらいが明確で、教育的効果の把握をインターンシップ終了時点にとどまらず継続的に実施していること、専任のコーディネーターを配置していること、受入先企業等にとっても有益となるプログラムを設計していることなどが評価された。
また、特別賞の大阪府立大学は、全研究科の博士後期課程の選択科目として「イノベーション創出型研究者養成Ⅲ(TECⅢ)」を実施。大学と企業における研究活動の違いを理解し、産業界を牽引する博士人材として高い実業的センスを身に付けることを目的に、企業における事業化・実用化を前提とした研究開発業務に取組む、3か月間の長期プログラムとなっている。審査では、博士課程教育の魅力向上や博士人材のキャリアパスの拡大に資することが評価された。