日本労働組合総連合会は、子どもの教育費が家計をどれだけ圧迫しているのかを把握するため、「大学生・院生の保護者の教育費負担に関する調査」を実施し、その調査結果を公表しました。「大学に入学させるための教育費」、「大学在学中の教育費」を 「重い負担である」と回答した保護者はどちらも約8割で、「金銭的負担がネックになり子どもの進学希望を十分に叶えてあげられなかった」と回答した保護者は33.5% と、3人に1人の割合となりました。

 大学生・院生の保護者の教育費負担に関する調査(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)は、2015年10月6日~10月8日の3日間、インターネットで行われました。調査対象は、ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする大学生または大学院生の子どもの親で、有効回答数 1,000サンプル(父親487名 母親513名)が集まりました。

 調査によると、大学入学前の1年間の学校外学習費(塾や予備校代など)の平均額は64.9万円、大学入学費用の平均は、受験料15.2万円、受験の交通・宿泊費5.0万円、入学料50.3万円、大学の年間授業料の平均は、国公立67.5万円、私立文系103.8万円、私立理系133.0万円 でした。また、一人暮らしをする大学生・院生の子どもにかかる生活費については、一人暮らしを始めるための費用が平均35.5万円、家賃(1ヶ月分)平均4.9万円、年間の仕送り額は平均93.2万円でした。

 奨学金の利用状況については、奨学金を利用している大学生・院生は31.7%、世帯年収200万円~400万円未満では61.5%の学生が利用していると回答しました。返済義務のある奨学金利用者の卒業までの借入総額(予定額)は平均301.8万円で、6割以上が「地元に就職した場合、返済(全部または一部)が免除される奨学金」を利用していることもわかりました。

出典:【日本労働組合総連合会】大学生・院生の保護者の教育費負担に関する調査

大学ジャーナルオンライン編集部

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