アジア地域No.1規模の“日本好き”コミュニティサイト『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsは、台湾・香港・タイ・マレーシア・ベトナム・インドネシアを対象に、大学事情や大学で行われる行事などを10名にインタビュー調査した。調査は2020年7月・8月に行ったもの。

 Fun Japan Communicationsによると、大学進学率が97%と言われる台湾は、高校卒業後ほとんどが大学に進学し、さらに約1/3が大学院へ進学する。就職活動は大学卒業までの必須単位を全て修了した4年生の2学期後半か、卒業してから始める学生が多いという。男性には大学卒業後に4カ月の軍事訓練参加が義務付けられている。

 香港の大学の入学・新学期シーズンは9月。入学前の8月には、多くの大学で在校生が新入生と親睦を深める新入生歓迎キャンプが開催される。構内で宿泊形式で行われ、1泊2日から3泊4日といった長い日程で行う大学もあるという。また10月・11月には、オープンキャンパスと学部紹介を兼ねたOPEN DAYが開催される。

 様々な人種と民族が入り混じるマレーシアでは、国立大学と私立大学は制度や使用言語などが大きく異なる。国立大学は地元マレー人の比率が高く、マレー語で授業を行う大学やマレー文化やイスラム教を学ぶ専門学部も多い。また多くの大学がイギリスやオーストラリア、アメリカ、カナダなどの大学と提携しており、在学中に留学してそのまま現地校を卒業することも一般的。学位に関しても欧米の大学の資格が取得できる。

 インドネシアの大学では「Kuliah Kerja Nyata (KKN)」という実地研修がある。大学4年生がグループ単位で農村地域などへ赴き、地域開発や貧困対策など特定の課題に取り組むというもので、学部や専門分野の垣根を超えて協力する。

 ベトナムの大学には、ベトナムの首相直属の国家大学や、教育・訓練省に属する国立大学、私立大学、2年~3 年制の短期大学など様々な種類がある。日本と同様に成功した卒業生が母校に戻って講演会を行ったり、学生と交流を行ったりするイベントや、有名な芸能人との音楽交流会、海外から留学してきた学生との交流会などは活発に行われている。

 タイの大学では、8月に“ラップノォーン”という新入生歓迎式が開催され、学部や学年を越えて在校生と交流することで「先輩が後輩を世話し、後輩が先輩を尊敬する」ことを学ぶ。また、毎年旧暦の12月の満月の夜には伝統行事「ロイクラトン」が開催され、学生だけでなく一般客も参加して日本の学園祭のようにキャンパス全体がにぎわうという。

 今回の調査ではこのほか、成人年齢や成人にまつわるイベント、大学の年中行事などを詳しく紹介している。

参考:【株式会社Fun Japan Communications】【各国ライフスタイルシリーズ 学校行事編】アジア6カ国の大学の年中行事・成人にまつわるイベントは?

大学ジャーナルオンライン編集部

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