2016年6月26日より富山大学、三協立山株式会社、日本マイクロソフト株式会社、富山市は協働で、「富山発・高齢者向け ホコケンIoTプロジェクト」を開始する。富山大学歩行圏コミュニティ研究会(通称:ホコケン)を中心に、三協立山、富山市、市民らで実施している「歩いて暮らしたくなるまち(歩行圏コミュニティ)づくり」の研究プロジェクトに、マイクロソフトの最先端テクノロジーを活用する試みだ。
富山市は、市民の健康増進と市街地活性化に注力、2015年にはロックフェラー財団の持続的な街作りに取り組む「100のレジリエント・シティ」にも日本の都市として初めて選出された。ホコケンは、高齢者が交流を楽しめるコミュニティの実現を目指して使いやすく安全な歩行補助車「まちなかカート」を開発、市街地や市役所に設置するなど7年にわたって活動してきた。
今回は、これらの取り組みにマイクロソフトのテクノロジーを加え、まちなかカートにマイクロソフトのタブレット「Surface」を設置。高齢者がまちなかを移動するとクラウドと連携して「Surface」で情報確認ができる「ホコケンIoTシステム」を開発した。このシステムを活用し、2016年6月26日から1年間、高齢者の健康維持を目指すこととなった。
プロジェクトイベント第1弾として、6月26日にワークショップ「タブレット付きまちなかカートを使ってまちなかゆる歩き!!」を開催。ホコケンメンバーの高齢者、富山大学の教職員、学生、三協立山職員、富山市職員が「ホコケンIoTシステム」を活用して商店街を歩き、システムの使い勝手や今後の方策を検討する予定。
富山大学は2005年に旧富山大学、富山医科薬科大学、高岡短期大学の3大学の再編統合により発足。歩行圏コミュニティ研究会は、2009年に3キャンパス4学部7人の教員らが結成した学部横断型研究会で、歩行圏コミュニティの実現に関するアクションリサーチに取り組んでいる。