東京大学発のベンチャー企業パークシャテクノロジー(東京、上野山勝也社長)は、ノーリツ鋼機グループのドクターネット(東京、森脇博信社長)と医療画像診断技術の開発と事業化で事業提携契約を結んだ。
ノーリツ鋼機によると、両社はドクターネットが持つアジア最大級の画像診断レポートデータベースと、パークシャテクノロジーのディープラーニング技術を組み合わせ、レントゲン検査、CT検査及びMRI検査における画像診断アルゴリズムを設計。人工知能分野の技術を生かした診断アシストツールを開発、事業化する。
両社はこれまで1年間を超す共同研究を続けてきたが、今後は全国の放射線科医師の知識を集約、抽出することで、医療画像診断の品質を向上させる。診断ツールは国内で質の高い診断レポートを速やかに患者へ提供するとともに、海外での遠隔読影事業の展開につなげる。
ドクターネットは1990年代後半に放射線科医師が全国的に不足する中、米国で一般的になりつつあった遠隔読影システムを日本向けに開発、サービス展開をしてきた。パークシャテクノロジーは日本の人工知能研究の権威である東京大学松尾研究室から生まれたベンチャー企業で、自然言語処理、深層学習技術を用いたシステムをスマートフォンや医療機器向けに提供している。