防災科学技術研究所、国際科学振興財団、国立高等専門学校機構が主催する「第4回 高専防災減災コンテスト」で、アイデア検証に進出する10件の提案が決まった。提案校が12月までの間にアイデア検証の結果を報告資料にまとめ、2026年1月開催予定の最終審査会に挑む。

 高専防災減災コンテストは、高等専門学校の学生を対象に、防災減災に関わる地域の社会課題を解決するアイデアとその検証過程を競う機会を提供し、活動を通じた高専生の成長の促進と若い力による地域社会の災害レジリエンス向上に寄与することを目的に実施している。2018年度に前身となる「高専防災コンテスト」が始まり、高等専門学校制度創設60周年となる2022年度に、公益財団法人 国際科学振興財団が主催に加わりリニューアルした。

 2024年度の前回は函館工業高等専門学校「船外機を発電機へ ~被災地でデンキを~」チームが最優秀賞である文部科学大臣賞を受賞している。今回は全国の高等専門学校15校から34件の応募があり、審査の結果、7校10チームがアイデア検証に進むことが決まった。最終審査会は2026年1月24日(土)、茨城県つくば市のつくば国際会議場で開催され、ライブ配信される。

<アイデア検証進出提案(7校10チーム)>
豊田工業高等専門学校(愛知県豊田市)
「WAS(Water Break Damage Assessment System) 断水被害調査システム」

沖縄工業高等専門学校(沖縄県名護市)
「AI音波消火器を搭載したドローンSOFIA」
「災害発生時の公衆通信網遮断時でも使用できるスマートフォン~アドフォン」

和歌山工業高等専門学校(和歌山県御坊市)
「風船を用いた耐震化『BAL-SS』」
「事後対策型防災杖「用心棒」の開発」

福井工業高等専門学校(福井県鯖江市)
「災害時孤立地域の自主避難ビニールハウスの謎を解き明かす。そしてその先へ」
「ベストなベスト ~身に着ける安心~」

鹿児島工業高等専門学校(鹿児島県霧島市)
「卵の殻を用いたシラスの改良~廃棄物削減もめざして~」

福島工業高等専門学校(福島県いわき市)
「毎日に防災を!防災カウントダウンカレンダー」

函館工業高等専門学校(北海道函館市)
「ココロボ×電波でつながる函館プロジェクト~函館高専×FMいるかから始まる防災ネットワーク~」

参考:【防災科学技術研究所】第4回高専防災減災コンテスト アイデア検証進出提案10件が決定
https://www.bosai.go.jp/kosencon/contest_2025.html

大学ジャーナルオンライン編集部

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