関西大学と武庫川女子大学は、新型コロナウイルスに係るPCR検査の連携協力と、大規模地震やパンデミック等の非常変災発生時における入試会場の相互利用(入試BCP)に関して、覚書を締結した。
関西大学と武庫川女子大学は、2018年11月に包括連携協定を締結。武庫川女子大学の「保育士試験対策特別講座」を関西大学の学生も受講できるなど教育連携などを行ってきた。今回の覚書では、従来の協定をベースに、新型コロナウイルス対策および非常変災時の入試対策に関する連携協力事項を新たに追加し、双方の受験生や学生が安心して入試や学外実習を進められるよう連携を強化する。
具体的には、武庫川女子大学が以前から実施しているPCR検査の対象を関西大学の学生・教職員にも拡大する。唾液採取および試料送付等に関する業務は関西大学が行い、その後の検査を武庫川女子大学が行う。まず、社会福祉士の資格取得にかかる学外実習受講生(41名)を対象に開始し、今後、対象を拡大していく予定。
また、非常変災時の武庫川女子大学と入試会場の相互利用など、入試BCP(業務継続計画)における連携についても約束を交わした。関西大学は2010年に非常変災が発生した際に的確に素早く対応できる体制を整えるためのBCPを策定しており、2020年には入試BCPとして関西大学での入学試験の実施可否、入学者確保への影響度合い、国からの要請などに応じて、入学試験の延期や一部の地方入試会場での試験中止などの措置を定めた。計画のなかで近隣大学や主要都市の大学と有事の際に相互に建物を貸借できる体制の構築も想定しており、今回の覚書はその一環となる。
今回の覚書締結にあたって関西大学の前田裕学長、武庫川女子大学の溝口和義学長はそれぞれコメントを発表し、互いの強みを生かし、大学間連携によって社会の要請や学生の要望に応えたいとしている。
参考:【関西大学】■ 関西大学と武庫川女子大学が大学間連携を強化 ■新型コロナPCR検査の実施協力ならびに非常変災時の入試会場の相互利用へ(PDF)