久留米大学医学部(志波直人主任教授)の研究グループとパナソニック株式会社が共同開発した高齢者や宇宙飛行士に有効なひざまわりの筋力トレーニング機器「ひざトレーナー」が2015年8月21日から発売されています。
ひざトレーナーは、2000年から志波主任教授が脚力低下に悩む高齢者のために研究を始めた「ハイブリッドトレーニング」が活用されています。ハイブリッドトレーニングとは、人間の動作と電気刺激を融合させた新しいトレーニング方法で、パナソニックは、回路設計を担当し、同大との産学協同で開発を進めてきました。
ひざトレーナーを装着して歩くと、ボディモーションセンサーが脚の動きをセンシングし、筋肉に電気刺激をかけ、ひざ周りの筋肉を効果的に鍛えることができます。また、ひざの関節に負担がかかる着地時にも電気刺激をかけ、筋肉を安定させながら歩くことができます。脚力低下やひざに悩みをかかえる高齢者の無理のない歩行運動をサポートします。
また、同大では、ハイブリッドトレーニングが、による宇宙飛行士の筋力低下への対処方法としても活用できることから、JAXA(宇宙航空研究開発長期宇宙滞在機構)とも共同研究を進めてきました。国際宇宙ステーションで、ハイブリッドトレーニングのコンセプトを取り入れた特殊な実験機器を使用した検証も行い、機器が、宇宙で支障なく使用でき、微小重力における筋肉萎縮の予防効果が期待できることを確かめました。
ひざトレーナーは、パナソニックが認定した店舗のみでの販売で、価格は14万8000円(税別)です。
出典:【久留米大学】国際宇宙ステーションで実験 世界初※1 「ハイブリッドトレーニング」搭載筋力トレーニング機器「ひざトレーナー」を発売