科学技術振興機構は国際的な活躍が期待される若手女性研究者を表彰する羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)を新たに創設し、最優秀賞に京都大学数理解析研究所の山下真由子助教を選んだ。

 科学技術振興機構によると、羽ばたく女性研究者賞はポーランドが生んだ女性科学者のマリア・スクウォドフスカ=キュリー博士が30代前半で達成した放射線の研究が後に認められ、ノーベル物理学賞と化学賞を受賞したことにちなみ、駐日ポーランド大使館とともに創設した。

 最優秀賞に次ぐ奨励賞には、理化学研究所開拓研究本部の木邑真理子基礎科学特別研究員、米エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院の塩田佳代子感染症疫学者、奨励賞と同等と認められる特別賞にノルウェー生命科学大学生物科学部統合遺伝学センターの齋藤真理恵さんが選ばれた。最優秀賞には賞金50万円とポーランド渡航、滞在費、奨励賞には賞金25万円、特別賞には賞金10万円が贈られる。

 科学技術イノベーションの創出には、若手女性研究者の活躍が欠かせないが、20代後半から30代前半は最も活躍が期待される時期でありながら、女性は出産などライフイベントが重なる。このため、新しい賞を設けて若手女性研究者の活躍をこれまで以上に後押しすることにした。

参考:【科学技術振興機構】第1回羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)受賞者の決定について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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