鳥取大学は2023年4月から新しい教育プログラムの「医工学プログラム」を工学部の機械物理系学科、電気情報系学科、化学バイオ系学科に設置する。坂口裕樹工学部長と中村廣繁医学部長が記者会見で明らかにした。
鳥取大学によると、医工学プログラムのキャッチフレーズは「病院で育てるエンジニア」。高度な先進医療が急速に発展するのを受け、工学と医学の両方に精通し、先端医療機器や医療用材料、バイオ医薬品などを開発できる技術者、研究者を養成するのが狙いで、3学科が提供する工学分野の基礎知識、専門知識に加え、医学部が提供する医学分野の知識も学ぶ。
定員は3学科7人ずつ。3学科の学生は2年次にプログラムに配属され、3年次に医学部が実施する医工融合実践プロジェクトに参加、4年次に研究室に配属される。研究室はマッチング次第で医学部になる可能性がある。大学入試の方法に変更は予定されていない。
医工学は医療工学、医用生体工学、生体医工学などとも呼ばれ、中国地方の国立大学では、岡山大学が自然科学研究科、山口大学が創成科学研究科、広島大学が医歯薬学総合研究科、島根大学が総合理工学研究科と大学院で学ぶようになっており、工学部内に設置するのは鳥取大学が初めてになる。中四国地方まで地域を広げると、徳島大学が理工学部に設置している。