追手門学院大学は4月から、大学院経営・経済研究科に大学経営に特化したコースを開設した。経営学の分野で大学経営に関する修士の学位を取得できるのは全国で初めて。現役の大学職員ら社会人も対象としており、第1期生として追手門学院大学から4人、他校から2人の現役大学職員6人が入学している。
追手門学院大学によると、このコースは経営経済専攻経営コースの大学経営研究領域。博士前期課程のみで、標準修了年限が2年。修了には30単位以上の取得と修士論文が必要になる。
研究領域特有の科目としては、「経営戦略論研究(大学経営)」、「高等教育論」、「大学職員論」、「キャリア開発支援論」、「高等教育統計解析」などを設けた。経営学の視点から大学経営に関する専門分野の理論、事例、歴史などを深く学び、教育マネジメント課題を調査、分析して考察する能力を養う。
経営管理論の授業には、第1期生5人が出席し、担当教員の福島一政教授から「法人組織と大学経営」というテーマで講義を受けた。大学経営で話題に上るマネジメントとガバナンスは明確な区別が定義づけされているわけではないが、マネジメントに調査・決定・執行機能、ガバナンスに意見集約・チェック・監査機能が強いことを確認したあと、それぞれの経験も踏まえながら、マネジメントとガバナンスのあり方について討論した。