立教大学は、学生の海外留学を経済的に支援する「立教大学グローバル奨学金」を2016年度から新設します。返済の必要がない給付型奨学金で、派遣留学、認定校留学、海外インターンなどあらゆる留学プログラムに適用されます。2016年度は500人以上の学生に支給することを想定しています。

立教大学によると、グローバル奨学金制度は、留学プログラムに参加する学部生、大学院生、正規の外国人留学生が対象。学生それぞれの家計収入に応じ、10万円から40万円を支給します。基準を満たす学生全員を給付対象とし、成績優秀な学生には上乗せ奨学金を支給する「立教大学校友会成績優秀者留学支援奨学金」も合わせて新設します。上乗せ奨学金の対象者は、学業成績が優秀な2年生以上の学部生と正規の外国人留学生。給付額は10万円で、2016年度は計100人に支給を予定しています。

立教大学は2014年に国際化戦略を公表し、文部科学省から「スーパーグローバル大学創成支援」に採択されました。2013年度で898人、2014年度で974人の学生が海外へ留学しましたが、2019年度には学生の50%に当たる2,000人、2024年度には100%に当たる4,000人が、海外を経験したうえで卒業することを目標としています。
しかし、日本私立大学連盟が2014年に実施した学生生活実態調査では、「留学を考えていない」と答えた学生が52%存在し、最も多かった理由が経済面でした。このため、立教大学は留学する意欲がありながら、経済的な理由で断念している学生を支援するために、新しい制度を導入することにしました。

大学ジャーナルオンライン編集部

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