文部科学省は2023年度の科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業の戦略目標、日本医療研究開発機構 革新的先端研究開発支援事業の研究開発目標を策定した。今国会に提出された2023年度一般会計予算案が可決されれば、両機構が目標達成に向けて研究提案の公募を始める。

 文科省によると、戦略目標と研究開発目標は共通で、将来のフロンティア開拓と次世代サイエンスの育成、挑戦的なライフサイエンス基盤の創出が三本柱。将来のフロンティア開拓では量子フロンティア開拓のための共創型研究を進め、海洋と二酸化炭素の関係性解明と機能利用を目指す。

 次世代サイエンスの育成では、新たな半導体デバイス構造に向けた低次元マテリアルの活用基盤技術開発や、人間理解とインタラクションの共進化を進める。挑戦的なライフサイエンス基盤では、革新的な細胞操作技術の開発、細胞制御機構の解明やストレスへの応答、病態形成メカニズムの解明に力を入れる。

 戦略的創造研究推進事業は文科省が定めた戦略目標の下、組織や分野の枠を超えた時限的な研究体制を構築し、イノベーションの源泉となる基礎研究を戦略的に推進する。革新的先端研究開発支援事業は革新的な医薬品や医療機器、医療技術の創出を目指して基礎研究を推進する。

参考:【文部科学省】令和5年度の戦略的創造研究推進事業の戦略目標等を決定しました

大学ジャーナルオンライン編集部

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