東京医科歯科大学は東京都江東区越中島で所有する土地活用事業の協力者に野村不動産を選んだ。約1.8ヘクタールの土地に分譲マンションや賃貸シニアレジデンス、商業施設、医療・学童保育施設などを整備する構想で、多世代交流の街づくりを推進するとともに、所有地の有効活用を図る狙いがある。

 野村不動産ホールディングスによると、整備場所には東京医科歯科大学所有の越中島団地がある。4階建て1棟、10階建て2棟が建っているが、3棟とも1973年の建築で、4階建て1棟は強度不足で耐震化工事のめどが立たないなど老朽化が問題になっている。

 東京医科歯科大学はこれを建て替えて再開発する目的で事業内容を公募し、多世代交流の街づくりを目指す野村不動産の構想を選んだ。東京医科歯科大学の田中雄二郎学長、野村不動産の松尾大作社長が基本協定書に署名しており、今後2024年の事業契約締結に向けて協議を進めることになっている。

 越中島再開発の事業コンセプトは「トータルヘルスケアfor All Generations~全世代の未病、予防、健康維持・増進に取り組み、QOL(生活の質)向上に寄与する街づくり」と決まった。事業計画に関する東京医科歯科大学と野村不動産の協議と並行して文部科学省への認可申請や地方自治体などとの行政協議も進める。

参考:【東京医科歯科大学】東京医科歯科大学と野村不動産株式会社 越中島地区土地活用事業に関する基本協定書の締結

大学ジャーナルオンライン編集部

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