全日本シーエム放送連盟(略称:ACC)は、2018年9月10日、「58th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」クリエイティブイノベーション部門の最終公開プレゼンテーション審査会を開催。最高賞であるACCグランプリ(総務大臣賞)は、東京大学大学院工学系研究科染谷研究室らが手掛けた「スキンエレクトロニクス」。
「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」は、あらゆる領域におけるクリエイティブを対象とした日本最大級のアワードとして広く認知され、ACCグランプリ(総務大臣賞)は、クリエイティブ業界で活躍する関係者の大きな目標となっている。
クリエイティブイノベーション部門は、未来を創り出し、世の中を動かす可能性のあるアイデアとテクノロジーを融合させた「プロダクト&サービス」と、「プロトタイプ」を対象とした部門。今回は54本の応募があり、2次審査を通過した9チームによる最終公開プレゼンテーション審査会が開催された。
その結果、最高賞であるACCグランプリ(総務大臣賞)は、東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻染谷研究室、大日本印刷株式会社、太陽企画の「スキンエレクトロニクス」が受賞。皮膚上に貼り付けられる薄型の伸縮自在なスキンディスプレイで、スキンセンサーで計測された心電波形の動画を表示できる。患者本人、ホームドクター、家族に自然な形で情報を共有することができ、在宅ヘルスケアなど多用途への応用が期待される。
グランプリ受賞作品について、暦本純一審査委員長(東京大学教授/ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長)は、「まさにオンリーワン、世界でもここにしかないという技術でした。ただそれだけではなく、“あれに使えるかな”、“こうしてはどうか?”など、話がどんどん広がってアイデアが湧いてきます。大事なのは自己満足のテクノロジーではなく、それらの相乗効果や、使い方や応用の輪が広がっていくイメージができること。」と独自性と可能性を評価した。
なお、ACCシルバーに早稲田大学などによる「歩行補助装置RE-Gait」、ACCブロンズには電通国際情報サービス・東京大学大学院学際情報学府「 TiCA(Trans-interactive Communication Agent)」、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科・東京大学先端科学技術研究センター「Fusion」ほかが選ばれた。
参考:【ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS】2018 58th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 入賞作品リスト クリエイティブ・イノベーション部門