津田塾大学では、2025年度入試(2025年4月に入学する学生が受験する入試)より多様な女性のあり方を尊重することを基本方針とし、女子大学で学ぶことを希望するトランスジェンダー学生(性自認による女性)にすべての学部、大学院研究科にて受験資格を認める。
津田塾大学は1900年に日本初の私立の女子高等教育機関として創設され、学問への門戸が閉ざされてきた女性に学びの場を提供することで、社会の変革に大きく寄与してきた。トランスジェンダー学生受け入れはそうした伝統に基づき、多様な女性のあり方を認めること(=Diversity/Inclusion)を基本方針とし、戸籍等または自認する性別が女性であり、女子大学で学びたい人をすべての学部、大学院研究科の正規学生において受け入れ可能とする。
受け入れにあたっては「トランスジェンダー学生受け入れのガイドライン」を作成し体制を整えている。「トランスジェンダー学生対応委員会」を組織し、出願から入学後に至るまで学生生活上の支障が発生しないよう、要望に応じて当該志願者と面談を行い、大学の情報提供、出願資格の確認(出願申出書に基づく性自認が女性であることの確認)を行う。入学後の学修、学生生活において対応が必要な場合、委員会と当該学生が話し合い、個人情報を厳重に守りながら関係する事務部署、関係機関と連携・協議し対応する。
名前と性別の情報については、学外奨学金および保険申込など通称名を使用できない場合を除き、本人の申し出により通称名を使用できる。学生証、証明書等には性別を記載しない(教育職員免許状申請書類、国等の機関の所管する制度等により戸籍等記載の性別を使用することとされているものなど、自認する性別を記載できない場合がある)。その他、更衣やトイレ、学生寮といった施設面や、健康診断、協定校への留学、授業での合宿、校外実習の履修時の対応などもガイドラインに記載している。
性自認の表明やゆらぎに関して、入学後、性自認や戸籍等の性が変わってもそのことを理由に退学になることはない。性自認のゆらぎや違和感などで悩んだり、誰かと相談したいと思った場合には、ウェルネス・センターの学生相談またはジェンダーに関する専門家への相談を利用することができる。また、当事者である学生だけでなく、当事者以外の学生・教職員等が相談できる相談窓口も設置する。
津田塾大学では、トランスジェンダー学生を受け入れ、多様な女性の学ぶ権利を守り、共に学ぶ環境を整えていく。