広島原爆の日の6日、広島大学は広島市中区東千田町の東千田キャンパスに設けられた広島大学原爆死没者追悼之碑前で追悼式を行い、広島への原爆投下で被ばくし、その後死亡した教職員や学生らの霊を慰めた。
広島大学によると、慰霊したのは広島大学に包括された旧制諸学校の教職員、学生、生徒、児童ら死没者2,080人。今年は中国やモンゴルからの留学生、マレーシアやインドネシアなどからの南方特別留学生併せて8人を含む20人の死没が確認され、広島大学が遺族に代わって広島市へ死没者名簿登載を申請し、受理された。
追悼式には、遺族や大学関係者ら約40人が出席。越智光夫学長と遺族が新たに死没を確認した20人の名前を名簿に書き加えたあと、名簿を奉納して黙とうをささげ、献花や献水をした。越智学長が「これからも平和のために何ができるかを考え、100年後も平和を希求する大学として使命を担い続けたい」と追悼の言葉を述べた。
追悼式のあと、大学関係者は広島市佐伯区の光禅寺を訪れ、広島大学の前身に当たる広島文理科大学在籍中に被ばく死したマレーシア出身の南方特別留学生・ニック・ユソフさんの墓に参拝、哀悼の意を表した。