ドワンゴ学園準備会は、2025年4月の開学を目指して認可申請中のオンライン大学「ZEN大学」(仮称・設置認可申請中) に関して、カリキュラム、課外プログラム、教員予定者などの追加情報を発表した。

 課外プログラムについて、学生の将来的な実務スキルを深めるため、国内外のさまざまな自治体・企業・大学と連携してリアルとオンラインで100を超えるプログラムを目指し準備している。学生側の費用負担をできる限り安価に設定し、より多くの学生が参加できるように日本財団が支援するため、短期、中期、長期の豊富なラインナップの中から参加したいプログラムを選ぶことができる。

 2024年2月現在、予定されているのは国立ハンセン病資料館や国立療養所 長島愛生園、喫茶さざなみハウスと行う「ハンセン病と差別」、IT・VR分野を代表する企業と連携し、メタバースやAIなど最新のIT技術を駆使して新しい創作表現に挑戦する「次世代クリエイター育成プロジェクト」、カンボジアの子どもたちとのふれあいや支援活動を通じて、世界情勢や国際社会の問題を肌で感じ取り課題意識を養っていく「カンボジア教育支援活動」など。

 また、学生一人ひとりの将来像に合わせて留学をサポートする。歴史ある学術都市・ボストンで異文化経験を積む「ボストンでの英語研修×国際交流プログラム」、海外大学での授業やシリコンバレーのIT企業見学を通じてキャリア形成に生かす「西海岸大学授業体験×IT企業訪問プログラム」、現地の大学生と一緒に世界レベルの学びを得る「アメリカ名門大学で現地学生と学ぶ短期留学プログラム(サマーセッション)」など、さまざまな留学プログラムを予定。オンライン学習や留学を希望する学生へのオンラインサポートも実施し、語学力だけでなく多様性への理解や国境を超えた仲間との出会いができるようサポートする。

 ZEN大学は「知能情報社会学部」のみ設ける。AIを“使う”ではなく“使いこなす”ことを目指す、唯一無二の学部として、情報化社会を生き抜く上で必要となるリテラシーを身に付ける。「数理」「情報」「文化・思想」「社会・ネットワーク」「経済・マーケット」「デジタル産業」の6分野を横断し、「オンデマンド映像科目」「ライブ映像科目」「演習科目」「ゼミ」からなる開講予定科目は250科目を超える。

 そのうち半分以上の156科目は事前収録型のオンデマンド映像科目として、ドワンゴが開発するオンライン学習システム「ZEN Study」にて提供する。現在12,400本の授業動画を制作中で、開学時に72科目6,480本、2027年3月に全て公開予定。豊富な授業から選択できるので、自分の関心をとことん追求することができる。卒業に必要な単位は124単位で、標準的な科目は2単位、卒業プロジェクト科目は4単位を予定しているため、4年間で61科目の単位を修得することで卒業が可能。

 このほか、イラスト、マンガ、小説作品の投稿プラットフォーム「pixiv(ピクシブ)」を運営するピクシブ株式会社との連携により、話題のクリエイターやpixivで活動する人気のクリエイターが客員講師として就任予定である20科目を開講し、創作活動と学びの場を創出する。『【推しの子】』(原作)の赤坂アカ氏、『いいデザイナーは、見ためのよさから考えない』著の有馬トモユキ氏など、プロクリエイター11名が客員講師に就任予定で、クリエイティブ業界の最先端技術やトレンド、プロクリエイターのテクニックを惜しみなく伝えるpixivならではの授業を実施予定。さらにプロクリエイターによる学生の作品添削や、クリエイティブ分野で仕事をしたいと思う学生に向けて、ものづくりだけでは終わらないキャリアを視野に入れた授業も実施する予定。

 現在、設置認可申請中につき、内容は今後変更の可能性がある。

<ZEN大学の概要 -2024年2月2日時点の予定->
大学名:ZEN大学 (仮称)(設置認可申請中)
設置:一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会
開学:2025年4月(予定)
定員:初年度入学定員5,000人/総定員20,000人(予定)
授業料:380,000円(予定)※1年間あたりの金額

参考:【ZEN大学(仮称)(設置認可申請中)】新しいオンライン大学「ZEN大学(仮称・設置認可申請中)」カリキュラム・課外プログラム・教員など追加情報を発表〜pixivで活動するプロクリエイターなど教員予定者は総勢100名超、250科目超の授業や国内外の地域・企業と連携した100超のプログラムを展開予定〜

大学ジャーナルオンライン編集部

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