株式会社ドワンゴは、公益財団法人日本財団との提携のもと、一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会を設置し、多様化する教育環境・教育格差に対応した新構想のオンライン大学「ZEN(ゼン)大学」(仮称・設置構想中)を2025年4月に開学すると発表。続いて「ZEN(ゼン)大学」のカリキュラム、課外プログラム、教員予定者などについて公開した。なお設置構想中につき内容は変更となる場合がある。

 ドワンゴによると、構想中のZEN大学は初年度入学定員5,000人で、総定員2万人。年間の授業料は38万円を予定している。最先端テクノロジーの最前線で活躍するプロの教員らを集め、ICTをフル活用して授業を進める。安価で質の高い教育を提供し、経済面での教育格差克服を目指す。ドワンゴはインターネットを通じた学びだけで、大学卒業資格を取得でき、学生たちのメリットも大きいとしている。日本財団ドワンゴ学園準備会が10月、文部科学省へ認可申請する予定。学長には若山 正人氏が就任(予定)する。

 開設予定の学部は、グローバル社会で活躍するための素養や教養を身に付ける「知能情報社会学部」。「人文・社会」「情報」「数理科学」「デジタル産業」「クリエイティブ」の5つの学びからなる関連科目を設置する。現在、ドワンゴでは、全135科目12,150本の授業動画を制作しており、開学時に72科目6,480本、2027年3月に全て公開する予定。授業動画は、オンライン学習システム「N予備校」をリニューアルした「ZEN Study」にて提供する。なお、卒業に必要な単位は124単位。標準的な科目は2単位を予定しているため、4年間で62科目の単位を修得することで卒業が可能になる。

 また、未来の発展へとつなげる取り組みとして、数学・AI・コンテンツ産業など、様々な領域での研究プロジェクトを立ち上げる。日本発の世界的な数学理論であるIUT理論を推進・普及し、数学の未来を切り開いていくための研究施設「IUGC(宇宙際幾何学センター)」や、AI研究の第一人者・東京大学大学院の松尾豊教授による新たな研究室「第二松尾研」、IT・ゲーム・マンガ・アニメ・ネット文化といった日本のコンテンツ業界の歴史を社会の共有財産として整備し歴史資産を形成する「歴史プロジェクト」が開設される。

参考:【株式会社ドワンゴ】<一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会>新しいオンライン大学「ZEN大学」構想・学部・カリキュラム・課外プログラム・教員ほか発表

大学ジャーナルオンライン編集部

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