文部科学、経済産業の両省と大学、産業界が人材育成でスクラムを組む産官学コンソーシアムが設立され、第1回会合が東京都千代田区霞が関の中央合同庁舎4号館で開かれた。初会合では文科、経産の両省がこれまでの活動状況を報告した。
文科省によると、コンソーシアムの有識者は産業界から青山伸悦日本商工会議所事務局長、長谷川知子日本経済団体連合会SDGs本部長ら、大学などから井上克郎大阪大学大学院情報科学研究科教授、中島慎太郎中央総合学園理事長ら、政府から久保田達也文科省生涯学習推進課長、中野剛志経産省情報技術利用促進課長、中山理内閣官房日本経済再生総合事務局参事官らが出席した。
経産省はIT人材の不足が現在の約17万人から2030年に約79万人に拡大するとして、AI(人工知能)などを使いこなし、新しいビジネスの担い手となる高度IT人材の育成が急務と主張。未踏IT人材発掘育成事業を通じ、1,700人の人材を発掘、育成し、255人以上が起業していることを明らかにした。
文科省は高度技術人材育成事業を通じ、学部学生に対する実践的教育を推進すると同時に、IT技術者の学び直し推進にも力を入れていることを明らかにした。同事業は2019年度予算案で12億9,200万円の予算が確保されている。
産業界と大学で構成する大学協議体は、教材データの提供や講師派遣に対する産業界のニーズを調査したうえで、産業界と大学の橋渡し役を務めていることを報告した。