2024年9月1日、筑波大学マレーシア校が、マレーシアの首都クアラルンプールで開校した。海外で初めて日本の学位を授与する大学となる。2018年に当時のマハティール マレーシア首相が日本政府に掛け合って実現させたもので、初の入学式にはマレーシアと日本から13名の第1期生が集まり、両国の懸け橋になることを誓った。
筑波大学によると、9月2日に行われた入学式には日本から筑波大学の永田恭介学長、文部科学省の矢野和彦審議官、在マレーシア日本大使館の高橋克彦大使ら、マレーシアから高等教育省のザイニ・ウジャン事務次官らが出席。永田学長は「学際型教育を基盤とする実践教育でマレーシアが抱える課題解決に資する人材を育てたい」とあいさつした。
マレーシア校はマラヤ大学の敷地内にキャンパスを置き、データサイエンスを基軸とした教育を行う「学際サイエンス・デザイン専門学群」を設置した。入学定員は40人。筑波大学本校から日本国籍と外国籍の14人の専任教員陣が赴任し、情報工学、政治学、生命環境学、サブカルチャーなどを教える。講義は日本語と英語で行われ、一部のマレーシア高等教育省が定める科目はマレー語で授業を行う。また、マレー政府の要望する「日本文化や日本型の職業倫理・価値観の涵養」に基づき、柔道や剣道といった武道の実技を行う。