文部科学省が公表した令和6年度学校基本調査(確定値)において、2024年度の大学進学率が59.1%に達し過去最高を更新した。ほとんどの都道府県で大学進学者数が減少するなか、入学者の「出身高校の所在地その他」が約6,000人増加していることが明らかになった。

 文部科学省の発表によると、2024年度入試対象の18歳人口は109万7,416人から106万3,451人と約34,000人の減少が見られた。この中で大学進学者数も63万2,902人から62万8,766人に減少しているが、減り幅が小さいため進学率が上昇している。

 興味深いことに、出身高校の所在地別の入学者数を見てみると、ほとんどの都道府県で大学進学者数が減少しているなか、「出身高校の所在地その他」に分類される外国の学校卒業者等は15,368人から21,410人と約6,000人も増えている。

 校種別に見ると、国立大学は1,315人から1,366人、公立大学は281人から283人と国公立の進学者数は前年とほぼ変わらず、私立大学の進学者数だけが13,772人から19,761人と約6,000人増加している。

 なお、近年急増している通信制高校は、2023年度中の卒業者数が76,624人から84,450人と7,826人増加。大学進学者数も14,780人から17,917人と3,137人増えた結果、現役大学進学率が19.3%から21.2%に上昇。過去最高を記録した。

 全日制・定時制高等学校の、現役大学進学率も過去最高の58.3%に達したが、2024年3月卒業者数は918,850人と43,159人のマイナス。大学進学者数も10,777人減の53万5721人となっている。

参考:【政府統計e-stat】学校基本調査

大学ジャーナルオンライン編集部

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