滋賀県唯一の芸術系大学、成安造形大学(滋賀県大津市)は、2027年4月より、ゲーム・アニメーション領域、コスチューム領域、空間造形デザイン領域の3つの新領域を開設する。それに伴い各種ラボを一元化した新校舎も2027年3月に完成する予定で、社会テーマと芸術の接点を捉え、新しい学びのジャンルの追加や教育・研究の高度化を図る。
成安造形大学を運営する学校法人京都成安学園は1920年に瀬尾チカ氏が開いた成安裁縫学校を発祥とする。成安造形大学は1993年に開学。2020年に学園創立100周年、2023年に大学開学30周年を迎えた。現在、イラストレーション、空間デザインなどクリエイティブな6領域・16コースが設置され、京都駅から約25分、琵琶湖を望む風光明媚なキャンパスは、複数のギャラリースペースが点在する回遊式美術館としても整備されている。
2027年度からは、“未来社会において必要とされる芸術大学”の実現に向けて、イラストレーション領域と空間デザイン領域を再編し、現在の6領域16コースから8領域18コースに分ける。
イラストレーション領域は、メディアイラスト表現コース・キャラクターイラスト表現コース・アートイラスト表現コースの3コースとして、新たにゲームのビジュアル制作に特化した専門知識や技術を学ぶゲーム・アニメーション領域を設置。ゲームグラフィックコース・3DCGコース・アニメーションコースを設置。数多くのゲームやアニメーションのコンテンツに触れ、遊びながら学ぶことができる環境を用意する。
空間デザイン領域は、コスチューム領域(コスチュームコース)と空間造形デザイン領域(住環境デザインコース・プロダクトデザインコース)」に分ける。コスチューム領域は、100年の服飾教育の歴史を持つ学校法人京都成安学園が設立した、全国の4年制芸術大学で初めてのコスチューム教育機関となる。芸術大学・芸術学部ならではのフレキシブルなカリキュラムを導入し、コスプレ・デジタルファッション分野への拡大も予定している。
領域再編に伴い、2027年3月に新校舎も完成予定。新設されるゲーム・アニメーション領域の教室を始め、現在学内に点在している造形・鉄工・版画のラボや情報メディアセンターなどを一元化した「クリエイティブサポートセンター」、生成AIをはじめとするデジタルテクノロジーとクリエーションの可能性を探究する機関「デジタルクリエーションオープンラボ」も開設する。また、新校舎の顔となるファサードには、学生のアイデアを反映するプロジェクトを計画中。
※掲載内容は現在構想中のものであり、今後変更となる可能性がある