京都大学森里海連環学教育研究ユニットは、2019年8月24日・25日の2日間、愛媛県西条市にて『西条高校×京都大学サイエンスキャンプ2019 実践的フィールドサイエンスを知る~ドローン最新技術の計画への応用と地域の未来を描く~』を開催する。
「サイエンスキャンプ」はこれまでにも全国的に実施例が見られるが、その多くは、最先端の研究を行っている研究施設を会場に、中学・高校生が体験学習をする機会として行われてきた。しかしこのやり方は、地方にいる高校生に都市で行われている研究への憧れのようなものを強くし、地方から都市へ出ていく若者の流れをある意味では増長することになる可能性もある。そこで京都大学森里海連環学教育研究ユニットでは、研究者が地方へ足を運び、地方の良さを高校生と一緒に探るという姿勢で、本サイエンスキャンプを企画した。
第一回となる本サイエンスキャンプでは、科学の成果をどのように現場に還元していくのかを、科学者と共に考究することを目指す。環境問題に対する科学の知見や技術は日進月歩で進んでいるものの、そうした科学の成果を現実社会へ還元しようとしたとき、乖離している面が多いことは否定できない。地形、土地利用、歴史、住民の証言など、さまざまな地域情報を科学的目線でひも解く方法を学び、地域にある資源(自然資源や地域知)を上手に活用した持続的な地域社会の発展のあり方を考える。今回は、地理情報システム(GIS)やドローン、写真測量技術を実際に使用しながら、これらの技術が地域にどう活用できるかも考える実践学習となっている。
なお、本サイエンスキャンプは、京都大学森里海連環学教育研究ユニット主催、愛媛県西条市後援のもと実施される。